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モラハラを理由に離婚できる?証拠の集め方や注意点を解説

配偶者からの暴言や無視、人格否定などのモラハラに苦しみ、離婚を考えている方もいます。

モラハラは精神的DVとして離婚事由になり得ますが、単なる性格の不一致との違いを客観的に証明する必要があります。

本記事では、モラハラを理由とした離婚の法的要件や、証拠の集め方、保管時の注意点について解説します。

モラハラとは何か

モラハラとは、モラルハラスメントの略称であり、配偶者に対する精神的な暴力や嫌がらせを指します。

身体的な暴力を伴わないため、被害者自身が気づきにくく、周囲からも理解されにくい特徴があります。

モラハラの定義

モラハラには、さまざまな行為が含まれます。

継続的な暴言、人格を否定する発言、長期間の無視、生活費を渡さないなどの経済的な制限、過度な行動の監視などが該当します。

これらの行為は、被害者の精神に深刻な影響を与え、日常生活に支障をきたすことがあります。

法律上の位置づけ

民法第770条では、その他婚姻を継続し難い重大な事由が離婚原因として規定されています。

モラハラは、この条項に基づく精神的DVとして認められる可能性があります。

ただし、社会通念上許容される限度を超えた言動であり、婚姻関係を破綻させるほどの継続性と深刻さが求められます。

裁判所は、個別の事情を総合的に考慮して判断を行います。

モラハラで離婚が認められる判断基準

モラハラを理由とした離婚が認められるには、一定の法的要件を満たす必要があります。

継続性の要件

モラハラが離婚事由として認められるには、一時的な言動ではなく、継続的かつ反復的な行為である必要があります。

裁判所は、行為の期間、頻度、態様などを総合的に判断します。

数か月から数年にわたる継続的な精神的苦痛の積み重ねが、婚姻関係の破綻を招いたと評価される必要があります。

社会通念上許容される限度を超えた言動

裁判所は、問題となる言動が社会通念上許容される範囲を超えているかを判断します。

具体的には、人格を否定する暴言、生活費を渡さない経済的DV、過度な行動制限、無視や孤立化などが該当します。

被害者が精神疾患を発症した場合や、日常生活に支障をきたすほどの精神的苦痛を受けた場合は、違法性が認められやすくなります。

医師の診断書やカウンセリング記録などがあると、精神的苦痛の程度を示す有力な証拠となります。

モラハラの証拠として有効なもの

離婚調停や裁判では、モラハラの事実を客観的に証明する証拠が必要です。

録音と録画のデータ

配偶者の暴言や威圧的な態度を記録した音声や映像は、有力な証拠となります。

秘密録音であっても、違法な言動を証明する目的であれば、裁判上の証拠能力が認められるのが一般的です。

ただし、盗聴器の設置や不法侵入を伴う録音は違法となる可能性があるため、ご自身が同席した際の会話を録音することが推奨されます。

SNSとメッセージの履歴

LINE、メール、SNSでの暴言や脅迫的なメッセージは重要な証拠です。

スクリーンショットを保存するだけでなく、日付や送受信者情報が確認できる形式でバックアップを取ることが重要です。

改ざんを疑われないよう、第三者である弁護士に早期に提示し、証拠としての保全を図ることが望ましいです。

その他の証拠

継続的に記録した日記、医師の診断書、カウンセラーの記録、第三者の証言なども有効です。

日記は、日付とともに具体的な出来事や発言内容を記録することで、継続性を証明する証拠となります。

精神科や心療内科の診断書は、精神的苦痛の程度を客観的に示す重要な証拠です。

証拠収集と保管の注意点

証拠を収集する際は、法的なリスクを避けながら、適切な方法で行うことが重要です。

証拠収集時の法的リスク

証拠を集める際は、違法な手段を避けることが重要です。

配偶者のスマートフォンに無断でアクセスする行為は、不正アクセス禁止法違反やプライバシー侵害となる可能性があります。

また、GPS機器を無断で取り付ける行為も違法となるリスクがあります。

ご自身が受け取ったメッセージや、同席した会話の記録に限定することが安全です。

証拠の適切な保管方法

収集した証拠は、改ざんされていないことを証明できるよう、適切に保管する必要があります。

デジタルデータは複数の媒体にバックアップを取り、クラウドサービスも活用することが推奨されます。

日記は日付入りで継続的に記録し、後から追記したと疑われないようにすることが大切です。

早期に弁護士へ相談し、証拠としての価値を確認してもらうことで、立証力が高まります。

まとめ

モラハラを理由とした離婚は、民法第770条第1項第5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかが争点となります。

継続的かつ社会通念上許容される限度を超えた精神的苦痛を与える行為であることを、客観的な証拠で立証する必要があります。

有効な証拠としては、録音や録画のデータ、SNSやメッセージの履歴、日記、診断書などが挙げられます。

証拠収集の際は違法な手段を避け、適切な方法で保管することが重要です。

モラハラを理由に離婚を検討されている方は、早期に弁護士へご相談ください。

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代表弁護士

大村 典央(おおむら のりお)

  • 第二東京弁護士会所属 刑事弁護委員会、裁判員センター委員会所属
  • 第三次大崎事件再審弁護団所属(日本弁護士連合会委嘱委員)
  • SBS(揺さぶられっ子症候群)検証プロジェクト所属
  • 元IPJ(Innocence Project Japan)委員
  • 第二東京弁護士会弁護士業務妨害対策委員会幹事

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