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窃盗罪の構成要件とは?横領罪との違いは?

皆さんにとって最も身近な犯罪として窃盗罪があります。

窃盗罪にあたる行為としては、スリや置き引き、万引きなどが挙げられます。

ここからは窃盗罪が成立する要件(法律上の用語としての構成要件)と、窃盗罪に似た犯罪である横領罪との違いについて詳しく見ていきます。

窃盗罪の構成要件

刑法235条は「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪と」する、としています。

そのため、窃盗罪の成立には、①対象が他人の財物であること、②窃取行為をしたこと、が必要です。

また、刑法381項は「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。」としていることから、③罪を犯す意思としての故意も必要です。

そして、条文にはありませんが、④不法領得の意思と呼ばれる意思も必要とされます。

以下で、①から④の要件について、もう少し詳しく見ていきます。

①他人の財物

「他人の」とは、他人が占有していることをいいます。

そのため、自分以外の他人が所持している物であれば、その他人が所有者である場合はもちろん、借りている物であれ、他人が誰かから窃盗した物であっても①の要件にあたることになります。

②窃取

窃取とは、その占有者の意思に反して自己や第三者の占有下に移すことをいいます。

この行為はスリや万引きのように、占有者の他人が知らないうちにする場合もあれば、ひったくりのように無理やり奪うようにしてする場合もあります。

③故意

故意とは罪を犯す意思のことで、自分の行為が犯罪にあたることをわかっていながらあえてすることです。

他の人の物を間違えて自分の物であると誤解して持ち帰ってしまった場合には、③がないため犯罪とはなりません。

④不法領得の意思

不法領得の意思とは、権利者排除意思と利用処分意思から構成され、他の犯罪との区別のため、判例上必要とされています。

 

権利者排除意思とは、権利者を排除して自分の物にしようとする意思をいいます。

この要件により、使用した後で返すつもりであった場合など、不可罰とされる一時使用と窃盗罪が区別されます。

しかし、最近の判例は、この要件にあたらないとすることが少なくなっています。

 

利用処分意思とは、対象となる物が有する経済的な用法に従って利用処分する意思をいいます。

この要件により、壊したり隠したりして占有者に迷惑をかけようとする場合のような毀棄罪と窃盗罪が区別されます。

窃盗罪と横領罪との違い

横領罪には、占有離脱物横領罪と単純横領罪、業務上横領罪の3種類があります。

この横領罪と窃盗罪の違いとしては、占有状態にあります。

つまり、窃盗罪は他人の占有下にある物が対象ですが、占有離脱物横領罪は、落とし物など誰の占有にもない物、単純横領罪や業務上横領罪は友人から預かる、仕事で預かるなど元々自己の占有下にある物が対象となるのです。

刑事事件は品川ユナイテッド法律事務所におまかせください

窃盗罪はほんの出来心から行為に及んでしまうこともある身近な犯罪といえます。

しかし、窃盗も犯罪であることから、逮捕などの大きな悪影響を受けかねません。

窃盗事件など刑事事件でお困りの際は品川ユナイテッド法律事務所までご相談ください。

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  • SBS(揺さぶられっ子症候群)検証プロジェクト所属
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勤務弁護士

金本 忍(かねもと しのぶ)

  • 第二東京弁護士会所属

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