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未成年が刑事事件を起こした場合の流れと保護者がすべきこと

未成年が刑事事件を起こした場合、成人の刑事事件の流れとは大きく異なります。

今回は未成年が刑事事件を起こした場合の流れと保護者がすべきことについて解説します。

未成年が刑事事件を起こした場合の流れ

未成年者が刑罰法令に触れる行為を行った場合、その後の法的な手続きは、通常の成人に対する刑事事件とは異なり、少年法に基づいて進められます。

この手続きは、少年の健全な育成と再非行の防止を目的としており、刑罰を与えることよりも、保護や教育が重視されます。

未成年者の年齢や行為の内容によって、最初に送致される機関が異なります。

家庭裁判所または児童相談所に送致・通告される

未成年者が刑事事件を起こした場合、事件はまず警察によって捜査されます。

14歳以上の少年が罪を犯した場合は、犯罪少年として扱われます。

犯罪少年は、微罪であったとしても、原則としてすべて家庭裁判所に送致されます。

これは全件送致主義と呼ばれる少年法の手続き原則です。

一方で、14歳未満の少年が刑罰法令に触れる行為を行った場合は、触法少年として扱われます。

触法少年は、警察の調査の後、児童相談所に送致または通告されます。

児童相談所は、福祉的な観点から少年の状況を調査し、保護者の指導や一時保護などの支援を検討します。

必要に応じて、児童相談所から家庭裁判所に事件が送致されることもあります。

家庭裁判所で審判が行われる

家庭裁判所に送致された少年は、まず家庭裁判所調査官による調査を受けます。

調査官は、少年の性格、家庭環境、交友関係、学校での様子などを多角的に調査します。

この調査は、少年の非行の原因を究明し、適切な処分を検討するための重要な過程となります。

調査の結果を踏まえて、家庭裁判所の審判が行われます。

審判は、非公開で行われ、少年の将来にとって最も良い措置を決定することを目的としています。

審判結果は次のように分かれます。

審判不開始

事件性が低い場合や、すでに少年の反省が深く、保護者による監督も十分に見込まれる場合など、保護処分を行う必要がないと家庭裁判所が判断したときは、審判を開始しないという決定がなされます。

不処分

審判は行われたものの、調査の結果、保護処分を科す必要がないと判断された場合、不処分の決定がなされます。

この場合、少年は家庭に戻り、通常生活を送ることになりますが、裁判所から指導を受けたり、一定期間の生活状況の報告を求められたりすることがあります。

保護処分

保護観察、児童自立支援施設送致、または少年院送致などの保護処分が決定されることがあります。

保護観察は、家庭で生活しながら保護司の指導を受けます。

児童自立支援施設や少年院送致は、家庭から離れて施設で生活を送りながら、矯正教育や更生のための指導を受けることになります。

検察官に送致(逆送)

少年が犯した罪が、故意の犯罪行為で被害者を死亡させた罪など、特に重大な事件であると判断された場合、あるいは少年の年齢や資質、環境を考慮して刑事処分が相当であると判断された場合は、検察官に送致(以下逆送)されます。

逆送された少年は、成人と同じように刑事裁判を受け、刑罰が科される可能性が生じます。

少年事件における保護者の権利と義務

少年事件の手続は、少年の更生を目的としているため、保護者の関与が非常に重要とみなされています。

保護者には、手続きにおいて少年の権利を守り、再非行を防止するために協力するという、権利と義務の両方が課されています。

保護者には、付添人選任権および自ら付添人となる権利があります。

付添人とは、少年の擁護者として、審判に立ち会ったり、少年に代わって意見を述べたりする役割を担います。

また、保護者は、審判への立会いや意見陳述権を持ちます。

審判に同席し、裁判官に対して少年の普段の様子や監督状況について意見を述べることができます。

さらに、不服がある場合には、抗告権を行使することもできます。

一方、保護者には、家庭裁判所調査官による調査や審判への協力義務があります。

少年の健全な育成や再非行防止のために、調査に必要な情報を提供し、裁判所や関係機関からの指導に協力することが求められます。

観護措置や保護処分に関する通知や説明を受ける権利もあります。

警察段階での呼出しや取調べ時の連絡、立会いについても、保護者が持つ権利の1つです。

状況によっては保護者の監督義務違反を問われることもある

未成年者が事件を起こした場合、事件の内容や少年の状況によっては、保護者の監督義務違反が問われる場合があります。

特に、未成年者が未だ十分に責任能力を有していない場合、その未成年者が他者に与えた損害について、保護者が民法上の損害賠償責任を負うことになります。

これは、保護者が未成年者に対する監督義務を怠ったために、事件が発生したと見なされるためです。

少年が責任能力を有する場合であっても、保護者が予見可能な状況で適切な監督を怠った場合には、監督義務違反として損害賠償責任を負うことがあります。

まとめ

今回は未成年が刑事事件を起こした場合の流れと保護者がすべきことなどについて考えていきました。

未成年が刑事事件を起こした場合、保護者は大きな役割を持ちます。

とはいえ、1人で対応することは困難なため弁護士に相談することを検討してください。

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代表弁護士

大村 典央(おおむら のりお)

  • 第二東京弁護士会所属 刑事弁護委員会、裁判員センター委員会所属
  • 第三次大崎事件再審弁護団所属(日本弁護士連合会委嘱委員)
  • SBS(揺さぶられっ子症候群)検証プロジェクト所属
  • 元IPJ(Innocence Project Japan)委員
  • 第二東京弁護士会弁護士業務妨害対策委員会幹事

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